解体工事とは
既存の建物を取り壊して撤去する工事を指します。「上物(うわもの)」と呼ばれる建物部分を解体するのはもちろん、廃材の処分や、更地をきれいに整える「整地(せいち)」なども解体工事に含まれる大事な工程です。
解体工事の内容は、
- 木造解体工事
- 鉄骨造解体工事
- 鉄筋コンクリート造解体工事
- アスベスト除去工事
など、依頼主の目的によってさまざまです。
これより、当社解体工事の内容について詳しく説明します。
木造解体工事
木造解体工事の目的と特徴
木造解体工事とは、木造の建物を取り壊す工事です。取り壊す目的には以下のものがあります
- 老朽化:長年住み続けていると、雨漏りやシロアリ被害など、様々な問題が発生する
- 建て替え: 古い家を解体し、新しい家を建てる
- 土地の有効活用: 土地を有効活用することができる
- 耐震問題:古い木造家屋は、耐震性が低いため、地震対策のため
木造解体工事には、次のような特徴があります。
- 手作業が多く、建材を丁寧に分離して再利用できる
- 古い建物ではアスベストのような有害物質が含まれている可能性がある
- 専門知識と経験が必要になる
鉄骨造解体工事
鉄骨造解体工事とは、鉄骨骨組みにパネルなどの外装・内装建材を貼って作られてる建物を取り壊す工事です。
鉄骨造の建物は、軽量鉄骨で建てられた小規模なものから、
重量鉄骨で作られた高層ビルなどの大規模なものまで様々です。
木造建築やコンクリート構造とは違う工法で作られているので、解体方法も異なります。
また、鉄骨造の解体工事では主に「ガス切断」という手壊しによる工法を用います。そんな鉄骨造の建物ならではの特徴をふまえて、解体工事項目について解説していきます。
鉄骨構造解体工事の特徴
鉄骨造の解体工事では、大きく分けて
- 仮設工事:解体工事に取り掛かる前に、現場ごとに最適な枠組み足場および本足場を設置する。
- 本体工事:内装材・外装材の撤去、屋根材・床材の撤去、躯体などを解体する工程があり、これらは「本体工事」と呼びます。鋼材のガス切断による火花の発生に備え、可燃性の内装材はすべて撤去していきます。
- 付帯工事・廃材撤去:鉄骨造の建物の解体で発生する廃材は、ガス切断により解体した鋼材が中心となります。
鉄筋コンクリート造解体工事
鉄筋によって補強されたコンクリート造の建物を解体工事することを言います。鉄筋コンクリート造の解体には、解体する建物とその周囲の安全性に気を配りながら、いかにして効率的に解体していくかが求められます。
鉄筋コンクリート造解体工事の特徴
鉄筋コンクリート造は一般の木造住宅等に比べると高層建築物であり、頑丈な造りが特徴であるため、解体においても鉄筋コンクリート造に見合った処理方法で行わなければなりません。その解体方法において、鉄筋コンクリート造構造の建物に相応しいと思われるものを2つ紹介していきます。
階上解体の場合
鉄筋コンクリート造における階上解体とは、小型の重機を大型クレーンで最上階かその直下階に設置し、最上階から順次下の階に向かって機械作業と手作業を併用して解体を進めていく方法です。
重い重機が転倒したり下の階に突き抜けるといったリスクは考えられますが、鉄筋コンクリート造の建築物は構造が頑丈で高さもあるため、この階上解体方法が現在では多く取り入れられています。
地上解体の場合
鉄筋コンクリート造の解体には地上解体というやり方もあります。こちらはロングアームの重機が最上階まで届くという条件が必要ですが、ロングアームが届く低層階仕様の建築物ならば、階上解体時よりも安全性を向上させられるという利点があります。
重機を持ち上げる手間や重機が転落してくるという危険度が低くなるため危険を回避でき、安全に工事を進められるため、高層ビルが普及するまでの一昔前はこの地上解体のやり方が主流となっていました。
鉄筋コンクリート造解体工法
鉄筋コンクリート造の構造物の解体には大きく分けて4つの解体工法があります。
- 大型ブレーカー工法:油圧ショベルのような大型重機に大型のブレーカーを搭載して、壁などのコンクリートを破壊・解体していく工法です。
- ハンドブレーカー工法:人の手によってブレーカーを操作してコンクリートの破砕を行なう工法になります。
- 圧砕機工法:油圧を用いてはさみ状のアームを鉄骨等に挟み込み、圧縮させて破壊させる重機をいいます。
- 転倒工法:高い外壁や柱・煙突といったものに適用されます。重機を使ってそれらを地面に引き倒してから、コンクリートや鉄骨を運搬しやすい大きさにカットしていきます。
基礎の解体
鉄筋コンクリート構造解体工事は基礎の解体、埋戻して整地し、更地にすることによって完了します。
アスベスト除去工事
アスベスト除去工事の特徴
アスベスト除去工事は、認可を受けた専門業者のみが行えます。またアスベストを吸い込むと肺がんや中皮腫などの重篤な病気を引き起こす可能性がある為、無許可での除去や、不適切な作業は法律違反になります。自己対応は非常に危険である為、専門業者が行います。
除去作業の流れ
- 現地調査:専門業者が建物を調査し、アスベストの有無や種類(飛散性の高さなど)を確認します。
- 計画書の作成:除去作業の計画書を作成し、地方自治体に届け出ます。
- 隔離措置:作業箇所を密閉し、アスベストの飛散を防止する設備を設置。
- 除去作業:専門業者が防護服やマスクを着用し、安全基準に従って作業を実施。
- 廃棄物の処理:除去したアスベスト廃棄物は専用の容器に密閉して処理施設へ運搬。
- 作業後の測定:アスベスト濃度を測定し、安全が確認されるまで立ち入りを制限します。
さいごに
解体工事は、既存の建物や構造物を取り壊し、安全で安心な新たなスペースを確保するために行われる重要な工事です。
解体後の廃材処理、産業廃棄物処理やリサイクルなど環境保全への取り組みも重要です。
リョウテックは豊富な経験と確かな技術で、安全かつ効率的な解体工事をご提供しております。お客様のご要望に柔軟に対応し、スムーズな工事を実現いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。